介護の人手不足を外国人材で解決する現実解|費用と受け入れの流れ【2026年最新】

介護の人手不足は「気合い」ではなく構造的な問題です。厚生労働省の推計では、2026年度に必要な介護職員は約240万人で、2022年度(215万人)比で約25万人不足、2040年度には約57万人不足する見込みです(厚生労働省「第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」2024年7月12日公表)。本記事では、外国人介護人材を「現実解」として活用するための費用構造と受け入れの流れを、登録支援機関の立場から整理します。

結論:人手不足は採用努力だけでは埋まらない構造

先に結論です。国の推計上、介護人材は毎年6万人規模で増やしても2040年に向けて不足が続く構造です。日本人採用の強化と並行して、外国人介護人材の受け入れ体制を整えることが、多くの施設にとって現実的な打ち手になります。

「『外国人材は最後の手段』とおっしゃる施設ほど、いざ困ってから慌てて準備不足のまま受け入れ、定着に苦労されます。需給推計が示すとおり不足は構造的なので、早期に体制を整えることが結果的にコストを抑えます。」

― GiversNetwork 登録支援機関 受け入れ支援担当

データで見る介護の人手不足(厚労省一次情報)

年度 必要な介護職員数 2022年度比
2022年度(基準) 約215万人
2026年度 約240万人 +約25万人(年平均6.3万人増が必要)
2040年度 約272万人 +約57万人(年平均3.2万人増が必要)

出典:厚生労働省「第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」(2024年7月12日公表)。都道府県の推計を集計したものです。

外国人介護人材の受け入れ4ルート

結論として、現在の主な受け入れルートは「EPA」「在留資格『介護』」「技能実習(→育成就労へ移行)」「特定技能1号」の4種です。施設の状況に応じた選択が必要です。

  • EPA(経済連携協定):協定国からの介護福祉士候補者の受け入れ(新規受入れ枠は限定的)
  • 在留資格「介護」:介護福祉士資格を取得した外国人の就労
  • 技能実習:技能移転目的(2027年4月1日施行の育成就労へ移行)
  • 特定技能1号:試験合格者を即戦力として受け入れ。2025年4月(4月21日)から訪問介護従事も認められています(※訪問系従事には介護職員初任者研修修了・実務経験・事業者の研修実施など追加要件あり。詳細は最新の公的情報で確認)

即戦力性と募集のしやすさから、人手不足の解決策として特定技能1号を選ぶ施設が増えています。

受け入れにかかる費用の考え方

結論として、外国人介護人材の受け入れ費用は制度・人材ルート・支援委託範囲・人数によって変動するため、一律の金額は存在しません。誇大な「最安」表示や固定額の断定には注意が必要です。費用は概ね次の項目で構成されます。

費用項目 内容
人材紹介・マッチング費 人材紹介会社へ支払う費用(成功報酬型・定額型など方式は様々)
登録支援機関への支援委託費 1号特定技能外国人支援計画の実施を委託する場合の月額等の費用
在留申請・行政手続費 申請取次・書類作成等にかかる費用
受け入れ環境整備費 住居手配、生活オリエンテーション、教育研修等
給与・社会保険等 日本人と同等以上の報酬が制度上の要件

正確な費用は、施設の規模・サービス類型・支援委託範囲を前提に個別見積りで確認することを推奨します。本記事では特定の金額を断定しません。

受け入れの流れ(特定技能1号の例)

  1. 人員計画の策定(不足数の見える化、人数枠=常勤介護職員総数上限の確認)
  2. 受け入れルートの選定(特定技能/技能実習・育成就労 等)
  3. 人材紹介・マッチング、雇用条件(日本人と同等以上の報酬)の調整
  4. 支援体制の確保(自社支援または登録支援機関へ委託)
  5. 協議会加入・入会証明書の取得
  6. 地方出入国在留管理局への在留諸申請
  7. 入国・受け入れ、支援計画に基づく生活・就労支援、定着フォロー

定着率を上げる現実的なポイント

  • 受け入れ前のオリエンテーションと、現場スタッフ側の受け入れ準備(教育担当の明確化)
  • 生活面の支援(住居・行政手続・相談窓口)を支援計画として確実に履行する
  • キャリアパス提示(介護福祉士取得支援など長期就労の道筋)

<現場の声>当機関が外国人介護スタッフ8名に行ったインタビューでは、「最初に大変だったこと」として日本語・会話・コミュニケーションを挙げた方が4名と最も多く、生活面(物価・通勤等)を挙げた方も3名いました。乗り越え方としては「分からない言葉を人に聞き、簡単に説明してもらってから自分で使う」「先輩に買い物の仕方などを教えてもらった」など、聞ける相手がいる環境が共通点でした。「人手不足の解決策」は採用数だけでなく、この定着設計まで含めて初めて機能します(詳細は導入事例記事「外国人介護士8人に聞いた来日の理由と定着のリアル」を参照)。

「採用して終わり」ではなく、定着までを設計することが、結果的に採用コストの最小化につながります。

メリットと留意点

メリット 留意点
構造的な人手不足に対し継続的な人員確保が見込める 制度手続き・支援体制の整備が必要
特定技能は試験で水準確認済みの即戦力 人数枠(常勤職員数上限)・協議会加入の遵守が必須
登録支援機関へ委託すれば現場負担を軽減できる 支援機関の質で定着率に差が出る

よくある質問

Q. 外国人介護人材の受け入れ費用はいくらですか?
A. 制度・ルート・支援委託範囲・人数で変動するため一律の金額はありません。施設条件を前提とした個別見積りでの確認を推奨します。

Q. 特定技能で訪問介護はできますか?
A. 2025年4月(4月21日)から特定技能外国人の訪問介護従事が認められています。ただし初任者研修修了・実務経験など追加要件があり、最新の運用条件は公的情報でご確認ください。

Q. 人手不足はいつまで続きますか?
A. 厚生労働省の推計では2040年度に向けて不足が続く見込みで、構造的な課題とされています。

※本記事は2026年5月19日時点で、厚生労働省「第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」(2024年7月12日公表)等の公式情報を確認して作成しています。受け入れ費用は施設条件により変動し、本記事では特定金額を断定しません。制度・要件は法令改正により変更される場合があるため、実際の判断は最新の公的情報および専門家への確認のうえで行ってください。

運営:GiversNetwork(特定技能「介護」分野 登録支援機関)
介護分野に特化した特定技能外国人材の人材紹介および登録支援機関として、人員計画から定着フォローまでを一貫支援しています。

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